長期国債金利がマイナスになると生活にどんな影響があるのか?

「長期国債金利がとうとうマイナスになった」などのニュースが流れていました。しかし、一体我々の生活、株価、為替などにはどういった影響があるのでしょうか。

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上記は、長期国債金利の5年間における金利の推移です。見事に下がっていますね。1%以上あった5年前から下がり続けて、とうとうマイナスとなった訳です。

金利がマイナスになるとはどういう状態なのか?

金利がマイナスになるとはどういうことなのか。おそらく、分からない人も多いのではないでしょうか。私も、正直仕組みを調べるまでは分かりませんでした。

というのは、そもそもこの長期国債金利がマイナスになるのは、初めてのことだからです。その為、誰も意識していなかった為、認知度が低かったのだろうかと思います。

具体的には、以下の通りです。

1%の利息が付与される100円(額面価格)の国債を100円で買った。
→10年後には利息10円+額面金額である100円=110円が手に入ります。

この上記の図式が、これまでの流れでした。もし、マイナスになった場合は、以下のようになります。

1%の利息が付与される100円(額面価格)の国債が値上がりし、市場価格では111円となった。市場価格である111円で購入する。
→10年後は、利息10円+額面金額である100円=110円が手に入りますが、111円で購入していますので、1円の損失となります。

良く勘違いされるのは、国債を購入することで、利息が徴収される。と思っている人もいるようですが、入ってくる利息は変わりません。購入する際に、額面金額よりも高く買っている為に、償還を行った時、合計でマイナスとなるということです。

何故、市場価格が上がっているのか?

日本国債の市場価格が値上がりしているからこそ、金利がマイナスとなっていますが、何故、市場価格が上がっているのでしょうか?マイナスになるのに何故、人気があるのでしょうか?

それは、現在の世界市場の不安定さが原因となっているようです。今年に入ってからニューヨークダウ、原油価格、中国株の値下がりが著しいです。こういった市場が不安定の時は、安全資産である日本の国債が買われやすくなります。

特にリスク回避を目的とした外国人投資家の参入が顕著であり、国債の値上げの加速スピードを上げたとされています。

今は世界市場が大変不安定な時期であります。しばらくは投資家のリスク回避が続くことが予想されますので、当面は低金利もしくはマイナスの状態が継続されそうです。

マイナス金利が日常にどういった影響があるのか?

次に我々の日常生活にどのような影響があるのか?を検証してみました。

住宅ローンの金利が下がる

住宅ローンの金利というのは、長期の国債金利をもとに決定されています。実際、今回の国債金利がマイナスに転じたことで、既に住宅ローンの金利引き下げに動いている銀行もあるようです。

一番、我々に身近なことだと思います。ただでさえ、下がっている金利が、これ以上さがるとは、数年前まで考えられませんでした。

現在、既に変動金利で住宅ローンを組んでいる人も、今後の支払額が下がることが予想されます。(変動金利の場合は、5年に1回、直近の市場金利の状況を見て、今後5年間の支払額が変わってきます。金利が下落基調の場合は、支払額も下がっていきます。)

実は、私が銀行に勤務していた2013年~2014年の時は、住宅ローンを新規で組む際は、10年以上の固定金利を勧めていました。というのは、この当時、「既に金利はかなり下がりきっており、今後は上がるであろう。」という見方があったからです。

変動金利で住宅ローンを組んだ場合、金利がものすごく値上がりした時に、5年に1回、毎月の支払金額も1.25倍を上限に上がる可能性もあるからです。このため、リスクを伴うということで、積極的にお勧め出来ませんでした。

今となっては、変動金利にしておくことが正解だったようです・・。現在、住宅ローンの変動金利は0.5%台も珍しくなく、今後は更に下がることが予想されます。

住宅ローンを組んで、家を購入する予定がある人は、今から銀行を回ったほうが良さそうです。ちなみに事前審査であれば、早ければその日のうちに、遅くても2日~3日程度で結果が出ます。

預金金利が下がる

既にみずほ銀行は、定期預金の金利を0.025%まで引き下げすることを発表しています。100万円預けて、200円程度の利息しか入りません。更に今後の金利引き下げも予想されますので、今後は定期預金にする意味が薄れていくでしょう。

もっと言うと、今後は預けることによって、銀行によっては口座手数料などの名目で、マイナスになる可能性もあるということです。是非、メインとしている銀行口座の金利状況をチェックしていくべきです。

気づいたら、マイナス金利となっていた。ということも今後はあり得そうです。

円高が進行する

日本国債が今後も買われると、安全資産である円にも注目が集まり、急激な円高が予想されます。

その為、身近な問題としては、海外からの輸入品が値下がりします。具体的には、海外ブランドの洋服、バック、時計などになります。また、海外旅行に行くには間違えなくいい時期です。

しかも、今は原油価格も下がっており、飛行機代も安くなっていますからね。行くなら絶対に今の時期がいいです。

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ここ1か月のドル円のチャートです。下落の勢いのすごさが分かります。

日経平均株価が下がる

円高の進行と関係がありますが、長期国債金利がマイナスとなると、間違いなく日経平均株価は下がるでしょう。

市場が不安定だからリスクのある外貨、株式、貴金属、原油の買い控えが進む

安全資産である円、日本の長期国債が買われる。

長期国債の価格が上がる。この長期国債が値上がりした状況を見て、安全資産である円、長期国債がさらに買われる。

この流れがずっと続くのではないかと予想されます。償還時に確実にマイナスとなる金融商品には、投資されることはないと考えます。しかし、今の市場不安定さは、これまでの常識を覆していますので、更に長期国債の値上がりは進んでも不思議ではありません。

特に円高が、進むと日産、トヨタ自動車などの大手企業が大打撃を受けます。大手有名企業の株価が下がると、他の関連企業についても連鎖的に値下がりしていき、株価低下のスピードが更に早まるでしょう。

今後はどうなる?

おそらく、しばらくの間は、長期国債金利は低金利~マイナスとなるのではないかと予想されます。

個人的な期待となりますが、今後は、日銀がマイナス金利を導入したことで、銀行が企業に対して融資する事業資金の金利が下がることが予想されます。

この為、企業の設備投資、新規事業を行うに当たって資金が借りやすくなりますので、起業もしやすくなり、経済も活発化することを予想しています。

そうなると、日本国全体の経済状況も活発化し、日経平均株価も上昇基調になっていくのではないかと。

まとめ

今、世界情勢は不安定な状態にあります。長期国債金利のマイナス状態も、この不安定さが生んだものです。本来、購入することによって、マイナスとなる金融商品をいつまでも買うことは、ありえません。しかし、今は何が起きても不思議ではなく、場合によっては、銀行に預けることでマイナスになった、住宅ローンも0.1%以下になったなどこともあり得るかもしれません。

この記事を書いている間にも、急激な円高が進んでおり、とうとう112円台まで進んでしまいました。おそらく110円位まではあっという間でしょう。

長期国債金利も、今はかろうじてプラスですが、そのうちマイナスになるのが当たり前になる時がくるかもしれません。

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