米国インバージョン規制の為替への影響について

米財務省は2014年9月22日に税率の低い国へ本社を移転して税金を逃れる、いわゆるインバージョンの防止に向けた新たな規制の法律を公表しています。

インバージョン規制の影響

実は米国企業はこうしたことは三度のメシよりも手間をかけてやっている会社が多く、この規制が発表されたことによって米国の株式市場では10社以上の株価が大きく下落することとなっています。

この規制では、本社移転をすることがこれまで以上に簡単にはできなくなり、既に即日適用となったため、大きなインパクトを与える結果となっているようです。

今のところインバージョンを既に行ってしまった企業への影響は少ないもののこれからこうした動きに一定の規制がかかることは間違いありません。

この規制公表前に既にこうした移転を決定していたバーガーキングは予定通り進める予定のようですが、これに続く企業の移転はすべてストップすることになりそうです。

バーガーキングでは今回の統合が、長期的な成長期待に基づくものであって、税制上のインセンティブのために行うものではないとしていますが、現状ではカナダのほうが法人税率は確実に安いため、節税で実行されたことは間違いありません。

こうしたインバージョンが多いのがもともとM&Aを日常的に繰り返す製薬業界のようですが、米国の規制はかなり大きなダメージを与えそうです。

為替への影響について

ところで、こうした動きが為替に与える影響ですが、まずレパトリエーションのような形で月末や期末に大きなフローの需要のでるLondon Fixやニューヨークタイムなどでは現状でも一定以上の為替需要が出ていますが、こうした規制がしっかり入ることにより、今後さらに予想されたレパトリの金額は一定レベルに留まることが考えられます。

つまり、ドルから害かへと資金移動が抑制されることがドルにとってポジティブに働いているといえるわけです。こうした米国政府の決断はドルをさらに支援する形となっており、ドル高としてプラスに働いているのは間違いありません。

ユーロ圏の場合には連合経済圏であるだけにあまりこうした動きは見られませんが、UKはやはりこうしたTAXヘブン的な税制が残されているとされていることから、今後のUKの対応も気になるところです。

為替は資金の移動というイシューについてはかなり敏感に反応することから、この手の規制が主要国でかかっていくということに対してはかなり反応することになりますので、同様の動きが先進各国ででてくることによる影響については引き続き注意深く見守っていくことが必要となりそうです。

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